日本PALS協会は、AHA-PALSインストラクター資格を持つ小児救急看護認定看護師が主体となって立ち上げたナースのための急変対応スキルを考えるネットワークです
よくある質問
日本PALS協会(小児救急看護認定看護師AHAネットワーク)と、AHA-PALS/PEARS/BLS講習に関して、よくいただく質問をまとめました。これ以外の疑問・ご質問につきましては、メール送信フォーム よりお問い合わせください。
なお各コースの具体的な開催日程など、コース個別のご相談は主催活動拠点ウェブサイトを参照の上、各活動拠点宛にお問い合わせくださいますようお願いいたします。
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AHAってなんですか?
AHAは American Heart Associationの略で、日本語ではアメリカ心臓協会と訳されています。(時々、アメリカ心臓学会とか米国心臓病学会などと訳される場合もあります)
アメリカ心臓協会は、心臓病や心血管障害・脳卒中・高血圧に関する学術集会を開催し、医学雑誌の発行や様々なガイドラインを発表しており、これらの分野の世界的権威です。医師・看護師の方でしたら、学生時代の循環器の教科書にも必ず名前が出ていたはずです。
アメリカ心臓協会の中のECC(Emergency Cardiovascular Care:緊急心血管治療)部門は、世界最大の蘇生技術研究・普及組織として知られており、心肺蘇生術のエビデンスの検討やガイドライン作りにも多大な影響力を持ち、AHA ECCガイドラインは世界的心肺蘇生術ガイドラインの1つです。
私たちは、そのECC教育プログラムの中から、特に最高傑作と言われるPALSコースを日本の看護師に広める目的で結成された任意団体です。
日本PALS協会の講習の特徴を教えてください
日本PALS協会は、看護師による看護師のための患者安全教育を行っています。
PALS/PEARSコースに関しては、インストラクター養成も含め、原則的にすべて看護職によって運営されています。
ナースだけでAHA公式PALSプロバイダーコースを開催できるのですか?
AHA ECCプログラムの運営は、Program Administration Manual(通称PAM)に規定されていますが、PALSプロバイダーコースに医師の介在は求められていません。
これはACLSプロバイダーコースも同じです。唯一、ACLS-EPコースに関してのみ、医師のスーパーバイザーとの連絡体制(電話連絡路の確保等)が求められています。
PEARSプロバイダーコースは、PEARSインストラクター資格者が単独で開催できますが、必ずPALSインストラクター(医師には限定されていません)との連絡体制を整えた上で開催するように規定されています。
資格の更新について教えてください
AHAのカードは、有効期限が2年です。有効期限が近づきましたら、更新のための受講をお薦めします。
本来は短時間で済む更新用のコースが存在するのですが、通常のコースを受講していただき、更新とさせて頂く場合があります。
初回受講により身につけた技術も、半年も経過すれば多くのことを忘れてしまいます。1〜2年も経過すれば、さらに忘れます。
蘇生技術講習を受講していただく最大の目的は、いざというときに使える技術を長く身につけておくことです。更新用のコースは多くの内容が省かれていますので、通常のコースで復習しなおすのが良いと考えています。
更新コースの扱いについては、受講を予定している各活動拠点にお問い合わせください。
団体によって受講料が違うようですが、どうしてですか?
AHAのコースに定価はありません。基本的にはトレーニングセンターが決定しますが、多くのトレーニングサイトを持つトレーニングセンターでは、それぞれのサイトに任せているようです。
当方は日本医療教授システム学会AHA国際トレーニングセンターの標準に準じていますが、1回あたりの受講人数や会場費などにより、受講料は一定していません。その都度、コース主催者のアナウンスをご確認ください。
なお、受講者の方々からお預かりした受講料は、コース運営にかかる実費用、ならびにAMRトレーニングセンターの運営に供されるもので、アメリカ本国の American Heart Association が受け取るものではありません。
どのくらい予習をしてくればいいですか?
PALSプロバイダーコースには、「事前の自己評価テスト」が用意されています。公式テキストを購入すると、URLとパスワードが記載されており、インターネットからPDFファイルでダウンロードできます。教科書をざっと読んで、このテストを使って自習して下さい。間違えた所は教科書を読み直して理解を深めましょう。
AHAテキストは、英語を翻訳したものなので、意味がつかみづらい部分もあります。すべてを完璧に理解する必要はありません。わからない部分は、ぜひ受講の時に遠慮せずにインストラクターに質問してください。
PEARSプロバイダーコースは、日本語のテキストがありませんので、事前学習に関しては、担当インストラクターが日本語補助資料等、事前学習について、受講申し込み時にご案内させていただきます。
内容はPALSコースと基本概念は一緒ですので、PALSプロバイダーマニュアルで事前学習を頂くことも有効です。
インストラクターになる方法を教えてください
AHAのインストラクター資格は、PALS Instructor、PEARS Instructor、BLS Instructor、ACLS Instructorに分かれています。まずは希望する分野のInstructor Essentialsという英語のオンラインコースを履修します。これはインターネット上で行うe-Learningで、クレジットカード決済により$35が必要です。
Instructor Essentialsを修了し、修了証をプリントアウトしたものを持って、講習会として開催される各種インストラクターコースに参加します。筆記試験合格後、実際のプロバイダーコースで指導の経験を積み、モニター評価によりインストラクタースキルが確認されると2年間有効のインストラクターカードが発行されます。
日本PALS協会では、原則としてPALSやPEARS、BLSコースを勤務先病院等で独自開催する予定の方に対してのみ、インストラクターコースを提供していきます。